組み込み入門キットで基礎学習方法【組み込みエンジニア新入社員向け】

こんにちは、組み込みエンジニア歴20年以上のtomozoです。

 

今回は、「組込み入門キットで基礎学習しよう」

という内容について解説します。

 

この記事は

組み込みエンジニアとして入社したばかりの1年目の方

新人組み込みエンジニアの教育担当者の方

向けの記事です。

 

組み込みエンジニアとして働き出したけれど、

実際に手を動かして勉強するにも

何から手を付けたらいいのか分からないという

状態の方多いのではないでしょうか。

tomozo

私も新入社員の頃は全然分かりませんでした

 

教育制度がしっかりしている会社であればいいのですが、

そうでない会社は先輩の仕事を見て盗めというような職人のような職場もあります。

そんな会社に入ってしまうとなかなか成長することができず、

仕事が面白くなくなってしまうかもしれません。

仕事ができないので怒られたり評価が上がらないという悪循環にもなります。

 

組み込み学習のためにどんな物を使って何をすればいいのか分かれば

迷うことなく効率的に一人前の組み込みエンジニアの道を歩むことができます

また今回紹介するものを使って勉強がしたいと

自分から意見することができれば

先輩や上司からの見る目も変わりますし、

自分から言うことで自分のやる気にもつながります。

 

もし、そういったことを受け入れてもらえなくて、

それ以上のことをさせてもらえない職場であれば

早めに見直すことも検討したほうが自分のためかもしれません。

 

この記事を読めば

組み込み学習におすすめの入門キット

入門キットを使って何をすればいいのか

が分かるようになります。

 

それでは解説を始めます。

 

組み込み入門キットにはどんなものがある?

組み込み用の入門キットに使えるものとしては

以下のようなものがあります。

  • ラズベリーパイ(イチオシ)
  • Arduino
  • PIC
  • マイコンメーカー製スターターキット

それぞれどんな特徴があるか紹介します。

ラズベリーパイ(イチオシ)

ラズベリーパイについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。

ラズベリーパイでLEDの制御(C言語利用)【組み込み志望者向け】

ラズベリーパイは本当に色々なことができて拡張性があり、

組み込みの勉強をするのにも利用できます。

 

これから組み込みエンジニアとして成長していこうという方であれば

絶対に一つ買って遊んでみて欲しいです。

組み込みで注目されているlinuxに触れることもできます


Arduino(アルデュイーノ)

Arduinoはアルデュイーノやアルディーノと呼ばれますが、

Arduinoボードというハードウェア上でArduino言語という

C/C++ベースの言語によってAVRマイコンから入出力ポートなどを

制御します。

 

開発はArduino IDEという統合開発環境が用意されていて

その上でコンパイル、デバッグやArduino ボードに転送といったことができます。

私はこのボードは使ったことがないのですが、

販売数も多くネットでも多くの情報を見つけられます。

 

電子工作に使うことができるので組み込みの学習には十分利用することができますよ


PIC

ラズパイやArduinoが出る前から組み込みエンジニアには非常に有名なPICマイコンです。

PIC(マイコン)wikipedia

大きな書店の電子工作関連の本棚でもPICに関する本は必ず見かけます。

 

PICはマイクロチップ社によって作られており、

生産中止にしないという方針のため

古いマイコン・性能が低いというイメージを持たれますが

実はそうではありません。

種類も多くあり8、16、32bitでArmコアの物までラインナップされています。

マイクロチップ社公式サイト(英語です)

tomozo

余談ですが組み込みの現場では新しい機種に古いマイコンを使っていると生産中止(ディスコン)によって最悪マイコンの変更なんてことも起こりえます

 

PICはワンチップマイコンでソフトウェアを書き込んで使用するので、

実際の組み込み機器に近くて開発をイメージしやすいです。


マイコンメーカー製スターターキット

上で説明したマイクロチップ社のPICマイコンのように

ルネサスや東芝などの国内メーカーおよびTIなどの海外メーカーも

自社のマイコンを利用してもらうために学習にも利用できる

スターターキットを用意しています。

 

汎用的な回路設計になっており、各マイコンの色々な機能を試してみる

ことができるようになっているのが特徴です。

 

この回路を元に組み込み製品を開発する個々のメーカーが

専用の組み込み基板を設計しオリジナルの製品を作っていったりします。

tomozo

メーカーの技術セミナーでも使われたりしますよ

 

前述のキットに比べると高価ですが、

実際に使用するマイコンのメーカーの物であれば

より実践的な学習ができ、分からないことがあった時は

メーカーに問い合わせることができるのもメリットです。

デバッグや書き込みに使えるデバッガも付いていたりして便利です。


 

自社や入社したい会社で使っているマイコンの

スターターキットを使って学習するのが一番

いいですね。

その他のキット

そのほかマイコンが載った電子工作に使えるものとして

  • micro:bit(マイクロビット)
  • M5Stack(エムファイブスタック)

などがあります。

 

これらは趣味で遊んでみるのは面白そうですが、

組み込みの入門学習には使うのは少し難しそうに感じました。

イチオシはラズベリーパイ

結局どれを選べばいいの?

新人エンジニアあん

新人のあなたはどれを選べばいいか分からないし

高額なものもあるので買って後悔したくないですよね。

 

ラズベリーパイを買って電子工作をして

遊んでみるというのが一番後悔がありません

 

電子工作で組み込みの勉強に使えるのはもちろんですが、

ラズベリーパイは小型のパソコンのようにも使えます。

電子工作をしない時でもサーバーとして使ったり

テレビやモニターにつなげばネットサーフィンすることもできます。

 

値段も高くないのでどうしようか迷っているのであれば、

時間がもったいないので早めに買いましょう

tomozo

買ってしまえば使わなければもったいないと思って勉強する気になりますよ

 

入門キットを動かしてみよう

入門キットで最初に学習するべき機能・項目を説明します。

まずは以下の4つは理解して使えるようになっておきましょう。

  • マイコンのメモリの構成(RAM/ROM/レジスタ)
  • 入出力ポート
  • タイマー
  • 通信(シリアル/I2C)

 

これらは上で紹介した入門キットを使って

マニュアルやインターネットの情報を読めば

実際に動かしながら理解を進めることができます。

 

書籍やマニュアルを読めば理解したつもりになりますが、

実際に手を動かしながらやるのでは全然理解度が違います

 

是非、自分への投資と思って入門キットを購入して

勉強しましょう

 

ただし、マイコンメーカーのスターターキットは高額なので

個人で購入するのはためらうと思います。

その場合は、会社に買ってもらえないか相談してみましょう。

マイコンメーカーの入門セミナーに数日行く程度の金額で購入できます。

 

やる気を見せればそのくらいの教育費は出してもらえるでしょう。

 

今回紹介したマイコンの機能やその他の機能については

こちらの記事で紹介しています。

マイコン基本機能5選【初心者組み込みエンジニア必見】

 

基礎の後

基礎的なことがある程度分かるようになったら、

マイコンのマニュアルを読んで、マイコンに内蔵された

機能を使ってみたり、

「トランジスタ技術」や「Interface」

といった書籍を読んで興味のある記事があるときは

ぜひ挑戦してみましょう。

 

「トランジスタ技術」はハード寄りで

「Interface」はラズパイを使った記事も良く記載されています。

 

ぜひ色々な本を読んでみてください。

 

まとめ

組み込み入門キット

  • ラズベリーパイ
  • Arduino
  • PIC
  • マイコンメーカー製スターターキット

tomozo

おすすめはラズパイ!組み込みエンジニアなら遊びながら学べますよ

入門キットを動かしてマイコンの周辺機能を理解しよう

まずは以下の4つから

  • マイコンのメモリの構成(RAM/ROM/レジスタ)
  • 入出力ポート
  • タイマー
  • 通信(シリアル/I2C)

tomozo

一つずつ理解して自分の物にしていこう!

入門が終わったら色々調べて挑戦してみましょう。

 

参考になったとか、もっとここが知りたいなど一言でも

コメント、意見などいただけると励みになります。

 

こちらの記事で組み込みエンジニアが手を動かして学ぶ方法についてまとめています。

もしよければご覧ください。

組み込みソフトウェアの実習例/自宅でできる電子工作他5選【まとめ】

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA