こんにちは、組み込みエンジニア歴20年ほどのtomozoです。
今回はプログラマーの職種一つ組み込み系について解説します。
- 組み込み系って何?って思われている
- 社会人になってから組み込み系って言葉を聞くようになった
あなたに向けた記事となります。
私自身、家族や友人にいまだに一体何の仕事をしているのか理解してもらえません。
それくらい世間一般の人からしたら組み込みプログラマーは縁遠い職種です。
組み込み系の世界を知れば、将来の就職や転職の選択肢の一つになります。
また、良く分からないまま組み込み系の仕事を選んで就職してから思っていたのと違う
こんなはずではなかったってなったりしたら取り返すのは大変です。
この記事を読めば、
- 組み込み系とは何か?
- 組み込み系以外にどんなものがあるのか?
- 組み込み系業界や企業について
- 組み込み系の将来性について
分かるようになります。
それでは早速本題に入りましょう。
目次
組み込み系とは?
組み込み系とは、自動車・家電・複合機・産業機器などの
それ専用のハードウェア(コンピュータ)を
あらかじめ決められた動作するためのシステムの総称です。
具体的な組み込みの一例としては、
自動車だったらパワーウインドウのスイッチを押したら、
モーターが回って窓が開いたり開いたりするって
あらかじめ決まったシステムが組み込まれています。
このように電子機器に組み込まれているので組み込み系って言われます。
組み込み系は、スマホやパソコンで使うWEBアプリなどとは違って、
物理的(ハード)なモノがあるので特有の難しさもありますが、
- 自分でモノを思い通り動かす楽しさ
- モノを作っている達成感・やりがい
が味わえます。
組み込み系についてはこちらで詳しく紹介しているので
より深く知りたい方は読んでみてください。
組み込み系の仕組みと3つの難点/ベテラン組込エンジニアが徹底解説
組み込み系以外のプログラマーの仕事
組み込み系以外にもプログラマーの仕事は、
WEB系、業務系などいろいろあります。
プログラマーといっても扱う対象によって
必要なプログラミング言語や仕事でやることはかなり違ってきます。
過去にこちらで詳しく紹介しているので参考にしてみてください。
プログラミング学習しよう!【必見】何から始めていいか迷っている方
組み込み系の業界・企業について解説
もし就職や転職で組み込み系を考えているのであれば、
しっかりと志望する業界や会社はもちろん、周辺までを調べることが何より重要です。
自分が知っている有名な業界や会社だけしか選んでいないと
本当に自分に合った会社に巡り合えないかもしれません。
tomozo
プログラマーにかかわらず、世の中には非常に多くの職種があります。
組み込み系はその中のたった一つの職種です。
生活の大部分を過ごす仕事ですから、本当にしたいって思えることをできるようにしましょう。
最近はSNSで興味のある分野の人と簡単にコミュニケーションを取ることもできるので
現場で働く人の生の声を聞くのが一番お勧めです。
もちろんお問い合わせやツイッターから私に連絡いただいても分かることならお答えします!
どんな業界があるのか
組み込み系には大きく分けると以下のような業界があります。
- 家電
- 自動車
- AV機器
- モバイルデバイス
- 産業機器
- その他機器
自分の身の回りにあり一般の人が使う電子機器から
専門の会社でしか使用されない電子機器まで非常に広い幅があります。
有名企業
各業界で有名な会社はどんなところがあるか挙げてみます。
家電 | パナソニック、三菱電機、東芝 |
自動車 | トヨタ、日産、本田 |
AV機器 | ソニー、パイオニア、ヤマハ |
モバイルデバイス | 自社で完結するのではなくシステム開発系の会社に委託 |
産業機器 | キーエンス、DMG森精機、三菱重工 |
その他機器 | ブラザー工業、タニタ |
*多くの組み込み系の仕事がある企業の中でほんの一例です。
最近の傾向は、業界の垣根が低くなりこれだけをしているっていう会社は少なくなってきています。
例えば自動車だったら、長年培われてたエンジンのノウハウなどがあるので特定の企業だけでしたが、
電気自動車の開発が進むにつれて海外ではテスラ、アップル、グーグルなど
新興企業が出てきています。
逆に日本を代表する自動車メーカーのトヨタは車作りだけでなく、
移動サービスなども含めた「MaaS」企業に転換を図ろうとしています。
他にもソニーは何を作っている会社か分かりますか?
エンタメ?家電?ゲーム?一つに絞れないですよね。
このように従来の業界だけでは生き残っていくのが難しくなってくるので
新しいジャンルに積極的に取り組んでいる企業が今後も増えていくでしょう。
就職活動では、受け身ではなく積極的に会社方針や今後の方向性を聞くようにしましょう。
世界と日本の差は?
組み込み系の世界と日本の差を考えてみると、
以前は「技術大国日本」と言われれるほど日本の技術力が高く
世界に誇っていましたが、現在では日本のほうが劣っているように感じます。
理由は、
- IoTやAIなどの最新技術の開発・導入が遅い
- 従来のやり方・技術にこだわり保守的な開発体制
- 日本の技術が世界に流出し優位性がなくなっている
などが挙げられるからです。
例えば、
自動車ではAIが活用される自動運転などの技術導入・対応は世界のほうが進んでいます。
国際会計事務所グループのKPMGインターナショナルが調べた
2020年「自動運転車対応指数」によると日本は11位となっています。
その他、日本国内において2000年代のフィーチャーフォン・ガラケーでは
i-modeをはじめとした日本のメーカー品がほとんどでしたが、
スマホになってからはどんどん日本製を探すのが難しい位に変化しました。
ただし、日本人個々の頭脳が劣ってきたわけではなく
- 昔からなかなか変わらない学校教育
- 組織としての仕組みや考え方
に問題があると思います。
実際、特許(発明)件数では日本は上位です。
以上のように、日本は世界の進歩についていくのが現状となっています。
組み込み系の業界についてはこちらの記事でより詳しく解説しています。
興味のある方は読んでみてください。
組み込み業界・企業/3つの課題と5つのポイント【志願者必見】
組み込み系の将来性
これから組み込みをやってみたいと思う人にとって一番気になる
今後の組み込み系の将来性ですが、これからも将来性はあります。
理由は、以下の3点です。
- 人が活動していく上で必要なモノづくりはなくならない
- より快適・便利に過ごすためには複雑なことができる機器が必要
- サービス(コト)作りとモノ作りが共存していく世界になっていく
例えば、
自動運転であっても、モバイルデバイスであっても必ず制御されるモノが存在し
制御できるエンジニアが必要です。
ネットだけで従来の自動車や家電を制御することはできません。
これからはモノではなくサービス・体験に価値が置かれる時代になっていきますが、
快適な移動には自動運転自動車、
バーチャル体験にはVRゴーグルといったように
新しく快適なイノベーションが起きても、
そこには何かしらの組み込み機器は存在し、共存していくでしょう。
組み込み系の将来性についてはこちらの記事でより詳しく解説しています。
興味のある方はご覧ください。
組み込み系の将来性は?現役エンジニアが解説【就職・転職希望者向け】
まとめ
組み込み系とは?
自動車・家電・複合機・産業機器などの
それ専用のハードウェア(コンピュータ)を
あらかじめ決められた動作するためのシステムの総称
組み込み系の業界・企業
- 家電
- 自動車
- AV機器
- モバイルデバイス
- 産業機器
- その他機器
業界の垣根が低くなりこれだけをしているっていう会社は少なくなっている。
世界と日本の差
現在では、商品の開発力においては日本のほうが劣っている。
しかし、頭脳勝負で負けているわけではない。
組み込み系の将来性
今後も必要な業界・職種で将来性はある。
- 人が活動していく上で必要なモノづくりはなくならない
- より快適・便利に過ごすためには複雑なことができる機器が必要
- サービス(コト)作りとモノ作りが共存していく世界になっていく
以上、組み込み系について解説しました。
tomozo